デイリーニュース

2012年05月16日

なかなか決められない被用者年金一元化法案

2015年(H27)実施予定。共済年金積立金45兆円から厚生年金の持参金は約25兆円?


★これは日本の政治家たちの怠惰の歴史である。
公務員と私学教職員が加入する共済年金と民間サラリーマン&ウーマンの厚生年金との格差是正・一元化である。1985年(S60)頃に年金の官民格差と官尊民卑の現状を鋭く突いたのは、自民党の加藤紘一先生だった。あれから27年の月日が過ぎても被用者年金一元化は旧態のままである。06年(H18)4月の自民公明党政権下で閣議決定、与党内合意に至り07年には成立かと思いきや、結局先送り。民主党政権交代、社会保障と税の一体改革で再登場した12年改正案なるものも、6年前の旧政権の法案通りの内容。しかも、一元化にともなう共済年金積立金45兆円から厚生年金財政にもってくる持参金は約25兆円という。


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2012年05月14日

「年金機能強化法案」、消費税引き上げで基礎年金国庫負担2分の1は恒久化?(5)

施行は消費税5%から8%引き上げ予定の2014年(H26)4月


★「年金機能強化法案」の最大課題であると同時に、民主党政権のマニュフェスト見込み違いが基礎年金国庫負担2分の1の財源確保の手法である。
「消費税法等の一部を改正する等の法律の施行により増加する消費税の収入を活用して確保」と同法案にある。09年の政権奪取前は、無駄は削減することで消費税引き上げなくとも財源確保、と言っていたのが「国民の生活が第一」の民主党であった。そもそもが旧政権の自民公明党が財源確保を先送りしてきた責任があるわけだが、国庫の無駄、埋蔵金の発掘も民主党政権はできず、消費税の恒久増税頼みとなった。2012年度は「年金交付国債」という借金証文を発行し14年以降の消費税の先食い。13年度も「必要な税制上の措置」というから、この先、もう一波乱ありそう基礎年金国庫負担2分の1の財源確保案である。

2012年05月12日

「年金機能強化法案」、産前6週間と産後8週間の産休の保険料免除(4)

公布の日から起算して2年を超えない範囲とあるが施行年月は未定。


★産前6週間と産後8週間の産休期間中の健康保険・厚生年金の保険料も免除される案である。現行は、産前産後の産休14週間後に子が3歳になるまでの最長1年間の「育児休業」を申し出ると、この期間の社会保険料が免除される。将来の厚生年金や国民年金の年金額計算では、免除期間はカウントされる。これに、新たに産前産後の産休14週間の免除期間が加わることになる。施行は、「公布の日から起算して2年を超えない範囲」とあるから、消費税引き上げの「人質」改正案である。
一般的に、産前産後の産休14週間は、企業によっては給与全額か60%程度が支給されるケースがある。保険料全額免除となると、この期間の給与がどうなるかが悩ましい問題として関連してくる。また、育児休業期間中の企業年金や確定拠出年金(DC)の会社負担掛金や従業員負担掛金も免除とするのが一般的だが、自分の会社の規定では産前産後の産休14週間も同時に免除となるかも注意しておきたい。

2012年05月11日

「年金機能強化法案」、父子家庭に遺族基礎年金(3)

消費税引き上げ紐付き改正。消費税5%から8%になったら2014年4月から


★妻に先立たれた父と子ども、父子家庭にも老齢基礎年金が受けられる。
施行は2014年(H26)4月1日となっている。消費税引き上げの現行5%から8%の成立とバータ―の改正案である。遺族基礎年金は、残された妻に子どもがいれば、その子が18歳到達年度の年度末まで遺族基礎年金(約年78.65万円)と子の加算(一人の場合約年22.63円)、合計年101.28万円(12年4月)受けられる。現行では、あくまでも先立つのは夫である男性である。残された妻と子どものみへの遺族年金であった。妻が先立ち、残された父と子には遺族基礎年金も加算額も支給されないことが長く続いていた。「2012年度の年金機能強化法案」では父子家庭にも拡大が盛り込まれている。これによって、遺族基礎年金の家族の範囲から「妻」が消え、「配偶者」に置き換わる。

2012年05月10日

「年金機能強化法案」パート労働者の強制適用(2)

週20時間以上、月額賃金7.8万円、1年以上勤務、従業員501人以上


★小沢一郎、民主党元代表は政治資金規正法違反事件で控訴となった5月9日。社会保障と税の一体改革に命懸けという野田佳彦首相にとっては、野党自公民党の意地悪を前門の虎とすると、小沢一郎さんの党員資格停止処分の解除は後門の狼となった。年金機能強化どころか、政権機能強化もままならなくなった。とは言え、「年金機能強化法案」パート労働者の厚生年金強制適用は、今年金改正では重要な表看板である。


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2012年05月09日

民主党政権、社会保障と税の一体改革、年金改正案(1)

年金改正2法案、「年金機能強化法案」と「被用者年金一元化法案」


★政治生命を賭けると意気込む民主党野田政権である。
意気込む割には、昨晩飲み残した気の抜けたビールみたいな印象は拭えない。
要は、09年以前の自民公明党旧政権の法案の焼き直しの網羅なのである。
5月8日から審議入りした社会保障と税の一体改革は、途中頓挫するのか、野党自民党と談合成立するのか、時間切れ廃案になるのか。行き先のわからない泥船に乗っているようなイヤな雰囲気がある。賛否を判断する前に、この7法案は我々の将来の生活設計にどんな影響を及ぼすのかを計りながら、成り行きを見ていきたい。
まずは、トップバッターは8日から審議入りした年金改正案の主要2法案である。

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2012年05月02日

企業型確定拠出年金、従業員拠出「マッチング拠出」導入の状況

2012年1月1日発足から2ヵ月で「マッチング拠出」規約数28件、91社


★「従業員拠出「マッチング拠出」はどのくらい導入しているのか?」と問い合わせメールがあった。
企業型確定拠出年金の企業の担当者からであった。厚労省のホームページで4月3日公表の「平成24年2月29日現在、企業型年金の運用実態について」に掲載されている。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kyoshutsu/unyou.html
2012年1月1日発足から2ヵ月で「マッチング拠出」規約数28件、91社で導入と公表されている。
12年2月末で企業型年金承認規約4110件、実施事業主数16159社であるから、従業員拠出「マッチング拠出」が発足して2ヶ月で全規約数の0.7%、実施企業の0.6%。某大手企業の担当者に聞けば、「現在、労使から従業員拠出について話題もでない」とのことであった。「従業員の給与からの掛金引き去り手続きが個々人ばらばらで会社の給与管理が大変」というのが、導入見送りの理由だとのことであった。

2012年05月01日

米国版「ネンキン金融道・年金ガバナンス失墜編」

元最高経営責任者(CEO)フレッド・ブエンロストロ氏の犯罪容疑にみる年金基金運営の難しさ

★カリフォルニア州職員退職年金基金、略称「カルパース」は、日本では2008年頃までは年金資産運用のめざすべき「お手本」といわれてきた。地方公務員の公的年金基金ではあるが、資産運用商品の多方面の分散、株主議決権行使、約300人近い運用スタッフの専門性など年金ガバナンス(統治)の先進性は高い評価を得ていた。特に、プライベート・エクイティーや不動産投資、コモディティ投資やヘッジファンド投資やオルタナティブ投資では「先駆的年金基金」でもあった。年金資産は2011年7月時点で約23兆円前後、全米1位の年金資産規模である。2008年のサブプライムローン債券の大やけどから立ち直り、トータルの運用収益は9%に復活というから、さすが「カルパース」と言いたいところだが、あの「カルパース」に何があったのか?

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2012年04月27日

AIJ年金資産消失事件、2つの企業会計処理法

富士電機69億円一括特損処理、アドバンテスト16億円を16年間償却


★想定外の年金資産消失も上場企業では会計処理の先送りはできない。
日経新聞4月27日号は、富士電機とアドバンテストのAIJ損失の会計処理を報じている。
富士電機は2012年3月期決算期、AIJ損失69億円の特別損失を計上するが、純利益は130億円、対前年比で10%増となった。
アドバンテストは、「3月末時点の残高16億円について、米国会計基準に基づき2013年3月期から16年間で償却する方針」松野晴夫社長は「被害にあったメンバー(企業)と共同で訴える」とともに、「年金運用を巡っては「今後ヘッジファンドへの投資はしない」と表明。
一括特損処理と16年償却処理。どちらも損失は損失であるから、今後の課題は株主総会でこの損失の起因と責任をどう株主に説明するかにある。経営陣にとっては、頭の痛いAIJ事件はまだ終わっていない。

米国版「ネンキン金融道」、年金基金トップが仲介手数料詐取疑惑

カリフォルニア州職員退職年金基金の元最高経営責任者(CEO)フレッド・ブエンロストロ氏は友人と運用仲介手数料16億円を山分けか?


★米国版「ネンキン金融道」も、やはり魑魅魍魎の世界のようだ。
米国地方公務員年金基金の最大手であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)の事件が報じられている。2008年4月までの約6年間も最高経営責任者(CEO)を務めていたフレッド・ブエンロストロ氏が、「友人アルフレッド・ビラロボス氏と結託し、米投資ファンド大手のアポロ・グローバル・マネジメントから2000万ドル超(16億円強)をだましとった疑いが浮上」(日経新聞電子版4/24)

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