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2007年09月 アーカイブ

2007年09月03日

サブプライム住宅ローン焦げつき問題

米国のブッシュ米大統領は、先週末の31日に低所得者向けサブプライム住宅ローンの対策を発表。これを受けて、東京証券市場では日経平均株価は終値で前日比415.27円高の1万6,569.9円と高値引けとなった。

中低所得者の住宅ローンの債務保証、悪質住宅金融会社の摘発強化などブッシュ米大統領の発表内容は、「市場の失敗」に対する政府の断固とした介入姿勢を示しただけで、今ひとつ具体的な実施プランは明確ではない。
31日のヤフー・ニュース掲載の時事通信は、「経営難に陥っている住宅ローン会社や金融業界への公的支援などは盛り込まれず、信用不安沈静化への効果は限定的と言えそうだ」と批評。

市場の心理は、まさにサブプライム住宅ローン情報に一喜一憂、激しい値動きを繰り返す状況に陥っている。

英フィナンシャル・タイムズ(NIKKEI NET掲載)は、「仕組み債頼みアジアの銀行」(8月30日)という中で、「アジアの銀行が、米国の信用力の低い個人向け融資(サブプライムローン)を裏づけにした証券化商品を相当額抱えている」ことを指摘している。
このなかで、「中国国有の大手商業銀行、中国銀行はサブプライムローン関連の金融商品への投資が100億ドル近くに達していることを明らかにした。日本の大手銀行の投資額は50億ドル規模。シンガポールや韓国の銀行も債務担保証券(CDO)などに多額の資金を投入してきた」と報じている。

2007年09月04日

年金横領15件、闇に葬る

総務省の「年金記録問題検証委員会」(座長・松尾邦弘前検事)に報告された過去の年金・医療費横領事件が明らかになった。

1962年からこれまでに発覚した年金横領事件は、社保庁職員によるもの50件、横領金額は1億4,197万円。市区町村職員の国民年金保険料の横領は49件で2億77万円。
1962年というのは、昭和37年であるから国民年金発足1年後ということになるが、今回、公表された横領事件は、過去45年間で総数99件、総額3億4,274万円となる。

朝日新聞9月4日号が報じる記事からすると、次の点は旧厚生省ならびに社保庁の歴代トップの不作為責任は重い。
「50件のうち社保庁が自発的に公表したのは24件のみ。報道による発覚を除く18件はこれまで明らかにしてこなかった」
「刑事告発したのも27件にとどまり、15件については警察にも相談しないまま告発を見送っていた」
そして、同紙が取材した社保庁職員課の職員のコメントから、今回公表された年金横領事件はほんの氷山の一角と推察できる。
「同庁職員課は『なぜ告発しなかったのか当時の資料に記述がなく、理由がわからない』としている」

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2007年09月05日

確定拠出年金シェア競争2007

確定拠出年金ビジネスは5大勢力に寡占化していくのか?
みずほG、DCJ、日本生命、野村年金サポート&サービス(NSAS)、住友信託銀行で加入者の6割強を占めている状況を、「年金情報」(07年8月20日号・NO452)が報じている。

同誌は「徹底調査 塗り変わる確定拠出年金の勢力図」で2007年3月までの企業型確定拠出年金の90の運営管理機関の受託実績を調査。
運営管理機関のビジネス規模をはかるには、その加入者数にある。同誌の調査記事から加入者別の運営管理機関ランキングを引用する。

●加入者3万人を超える運営管理機関
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※資料:格付投資情報センター発行「年金情報」07年8月20日号No452より

このうちDCJは、三菱東京UFJ銀行、東京海上日動火災保険、明治安田生命保険など三菱系金融機関の共同会社である「日本確定拠出年金コンサルティング株式会社」の略。J-PECは、三井住友銀行、住友生命、三井住友海上火災など3社の共同運営管理機関会社の略。

適格年金の法定廃止(2012年3月末)にむけて、適年導入企業約5万社、加入者500万人の獲得にむけて、金融機関各社の確定拠出年金ビジネスは、「主戦場は大企業から中小企業へ、都市部から地方へシフトするなど、「局地戦」が活発化する兆しも出始めている」と同誌は伝えている。

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2007年09月06日

企業年金連合会の未払い124万人

企業年金連合会(加藤丈夫理事長)は、9月5日、124万人分1,544億円の未払い年金があることを公表。60歳以上の現在の受給権者400万人強のうち未払い124万人は、約30%強にあたる。従って、現在連合会から年金をうけている年金受給者は276万人。

年金受給者権者の30%の人の請求漏れという事実は、「かねてから如何にして一人ひとりの住所を正確に把握し請求を促すことができるかが、大きな問題となっていました」(連合会プレスリリース)というような、暢気な話ではない。

企業年金連合会は、厚生年金基金や企業年金基金の加入者の通算センターである。
短期の加入者(通常10年未満)や解散した厚生年金基金の加入者のうち、一時金でなく将来の年金を選択すれば、その年金原資は企業年金連合会に移換される。これらを企業年金連合会から支給する「連合会通算年金」と呼ぶ。
「連合会通算年金」には、企業が上乗せ年金として拠出してきた加算年金とともに、加入期間中の厚生年金の報酬比例部分である老齢厚生年金も含まれている。
2007年現在2400万人の記録を管理している。

60歳になった時、本人が企業年金連合会に請求すれば、年金裁定請求書が本人に送られ、本人が申請すれば、年金が支給される。
本人が、加入認識なく請求を忘れる、住所変更して企業年金連合会に通知していない、こんな場合は、企業年金連合会からなんら連絡もないことから、永遠に請求漏れとなる。
企業年金連合会は、今回の124万人分1,544億円の請求漏れは、時効撤廃法に該当するのかどうか?
企業年金連合会では、「「連合会の年金は創設時から時効を適用していないので、本人からの請求があれば、いつでも支給開始時に溯って年金を支給」とのこと。

厚生年金基金加入期間がある人は下記に連絡の上、「年金引継ぎのお知らせ」の再発行を求めることをお勧めする。
●電話での問合せ
0120-458-865 (企業年金コールセンター)
受付時間 : 平 日 9:00 ~21:00
土日祝日 9:00 ~17:00
●文書での問合せ
〒105-8799 東京都港区西新橋3-22-5
芝郵便局留 企業年金連合会 行

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2007年09月07日

大木建設厚生年金基金清算結了

1.基金の名称    大木建設厚生年金基金
2.事務所の所在地 東京都中央区日本橋橋本町4-9-11
3.清算結了年月日 2007年8月23日

2007年8月31日(官報より)

日本ジュエリー厚生年金基金清算結了

1.基金の名称    日本ジュエリー厚生年金基金
2.事務所の所在地 東京都文京区湯島2丁目31番24号
3.清算結了年月日 2007年8月23日

2007年8月31日(官報より)

旭硝子グループ企業年金基金名称変更

1.新基金の名称 AGCグループ企業年金基金
2.変更年月日   2007年9月1日

2007年9月3日(官報より)

日本製紙関係会社厚生年金基金事務所変更

1.新事務所の所在地 東京都千代田区有楽町一丁目12番1号
2.変更年月日      2007年9月3日

2007年9月4日(官報より)

企年連合会は不親切である!

舛添要一厚労相は、企業年金連合会に対して「少し指導を強めていかざるを得ない」と9月6日発言。企業年金連合会(加藤丈夫理事長)の未払い124万人分1,544億円については、現理事長以前は厚労省のキャリア組OBであったことから歴代理事長には「責任はある」と明言。

企業年金の加入者や受給者にとって、厚生年金基金加入期間はまったく「わけがわからない」ものである。厚生年金基金の年金迷子の年金探し経験者からその体験談をまとめておこう。
そして結論は、この組織は、加入者や受給者に顔が向いていない。対応すべてが不親切という声が高い!

1>厚生年金の加入履歴に厚生年金基金加入期間があると「厚生年金基金加入期間●年●月●日~●年●月●日」とある。ここには、どこの厚生年金基金なのかその名称すら記録されていない上に、年金は厚生年金基金から企業年金連合会から支払われると注書しかない。

2>次に社会保険事務所に相談に行く。すると「企業年金連合会の電話番号・住所」の小さなメモを渡され、そこに電話しろとなる。

3>企業年金連合会に電話する。恐ろしく愛想のない電話相談嬢がいきなり言う。
「厚生年金基金からいくらもらえるか知りたいのですが・・・」(年金迷子人)
「基礎年金番号を言ってください」(企年連合会・電話嬢 以下企年連)
「はあ?」(年金迷子人)
「ならば加入していた厚生年金基金名を言ってください」(企年連)
「はあ?」(年金迷子人)
「平成7年以前に解散した基金ですか?」(企年連)
「はあ?昔の会社は代行返上をしたみたいですが・・」
「代行返上した基金はこちらではわかりません」(企年連)
「退職したとき会社からもらった加入員証をなくしたのです。ドウモスイマセン。加入員番号はメモをしていましたので言います」(年金迷子人)
「では住所・氏名も言ってください」(企年連)

かくしてようやくにして、「年金の引継ぎのお知らせ」(年金支給義務承継通知書)が送られてくる。
しかし、このハガキに書かれていることは、フツーの人には全く理解不能である上に、国の老齢厚生年金を受けられるようになったら「ハガキ」を企年連合会に送って来いという
そうしないと、年金請求書をいただけないとのことである。

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企業年金未払い・65万件住所未入力

企業年金連合会による未払い124万件のうち65万件の住所記録データが未入力であったことが明らかになった。
厚生年金基金や企業年金基金から中途脱退者は、企業年金連合会にその年金原資とともに紙台帳(中途脱退者の払いだし原簿)が移換される。ところが、この紙台帳の住所記録データを入力しないままに、放置されてきたということのようだ。

9月7日号の朝日新聞記事によると、「紙台帳には住所の記録があるが、コンピューターに入力していない」「紙台帳までさかのぼって住所を検索するのは大変な作業」
なお、同記事によると、「入力していないのは67年から88年にかけて企業を退職した人」で、「80年から95年にかけては、一度書類を送付して住所不明で戻ってきた人の住所記録はコンピューターから消去してしまっており、これらも現在は未入力」とのことである。

企業年金連合会は、60歳前の2400万人の中脱者の記録も全て記録突合をやる責任がある。

確定拠出年金・資産放棄者8万人211億円

確定拠出年金の資産放棄者が増大している。読売新聞07年9月7日号は「確定拠出年金運用漏れ」という表題で、この実情を国民年金基金連合会の公表データから報道している。なお、この「運用漏れ」という表現は正しくない。「運用が漏れ」ているのではなく、確定拠出年金の年金資産は個人名義であり、本人が資産運用する責任がある制度である以上、これは「資産放棄」というのが正しい。

国民年金基金連合会の公表データを伝えたのは読売新聞のみであるので、同紙から引用要約する。
・年金資産放棄者は2006年度末で8万638人、放棄資産総額は211億円。2005年度は4万7264人で放棄資産額133億円であるから、放棄資産額は約60%増。
・確定拠出年金加入者が転職先に確定拠出年金がない場合は、個人型確定拠出年金に加入するか、国民年金基金連合会に資産移換して、運用指図者として運用を継続しなくてはならない。
・確定拠出年金は60歳まで引き出せないので、3年未満の加入者か50万円未満の資産残高であれば、一時金で引き出すこともできる。
・「資産放棄者」は、一切の手続きを怠ると6ヵ月後に現金化されて国民年金基金連合会に強制移換される。そこで毎月50円(年600円)の手数料が引き落とされ、しかも、確定拠出年金未加入者として60歳になった時に、また障害給付、遺族給付の請求権も放棄したとみなされる。

さて、この問題は深刻である。最も重い責任はどこにあるのか?

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企業年金連合会に「時効」はなし

9月6日の当ホームページの記事にありました「連合会の通算年金は国の年金と同じで5年で時効となる」「時効撤廃法との関連でどうなるか?連合会は明言していない」は、誤認でありました。ここに謹んでお詫び申し上げます。

なぜ、そうした誤認が生じたかの検証をしましたので、お詫びとともにご報告いたします。

1.厚生年金保険法170条(厚生年金基金及ぶ企業年金連合に関する法律・時効規定)には厳に時効の規定があります。しかし、平成19年9月5日発の企業年金連合会のプレスリリースによりますと、「連合会の年金は創設時から時効を適用していないので、本人からの請求があれば、いつでも支給開始時に溯って年金を支給」とあります。

2.従って、連合会の年金も国の年金と同じように時効ありという認識は、全くの誤認であったことをここにあらためて知った次第であります。

3.なぜ、厚生年金保険法170条(時効規定)がありながら、時効を適用しないのか。その根拠法がどうも見出せない。しかし、それらしきものはひとつある。
S42年4月5日庁発第三665号という通達による「できうる限り弾力的な運用をはかるとともに、受給権者に対する早期裁定請求の指導の徹底を期し、もって時効による受給権の消滅の防止を期するよう特段の御配意を煩わしたい」にあるようです。
S42年というのは、厚生年金基金制度が発足の翌年ということになります。

4.しかしながら、不思議なことがあるもので、時効問題は厚生年金基金連合会おいても当然あるものと認識されてきた節がある。筆者はそのやり取りを今でも鮮明に記憶している。
今は大昔となった1980年に都内で厚生年金基金連合会のI理事長氏による講演会があった。55年改正と厚生年金基金のテーマであった。そこで、某厚生年金基金の常務理事氏がI理事長に質問していた。
「連合会で時効となった中脱者の年金はかなりあるはずであり、それはどのくらいあるのか?また、その移換資産は元の厚生年金基金に帰属するものだから、元の厚生年金基金に返還いただける立法はできないのか?」
I理事長の答弁は、ほぼ次のような内容であった。
「本来、厚生年金基金連合会は厚生年金保険法のもとにあるものでありまして、当然、時効になった年金資産も厚生年金保険法のもとで云々・・」といった、まさによくできた官僚答弁でした。ここでは明らかに、厚生年金保険法92条(時効の定義)に基づいた弁証と、当日の参加者は理解していたと思われます。

確かの個別の厚生年金基金や企業年金基金の規約では時効を定めているところ、また定めていないところもある。基本は「民法」にあると判断される。
さて、それにしても、「創設時から時効を適用していない」という企業年金連合会の主張と、先の1980年厚生年金基金連合会I理事長の弁証とどこがどう違い、法170条(連合会の時効規定)との関連はどうなっているのやら、摩訶不思議な「時効」問題である。

2007年09月10日

1ヵ月で29件の記録回復

「最後の一人まで年金をお支払いする」と7月参議院選挙で宣言したのは安倍首相である。ところが、最後の一人ははるかかなたにいるばかりで、記録復活作業は一向に進展していない。

自らの不明年金記録の再認定を求めた人は、7月17日から開始されて9月2日までで社保事務所受付総数9,756件、第三者委員会へ転送された件数は8月まで3,048件。総務省「年金記録確認第三者委員会」の地方委員会での認定からあっせんに至った事例は29件。

全国取材調査し「不明年金記録」救済状況を集計したのは9月8日号の朝日新聞である。
同紙によると、1,145件と最も申立て件数が多い東京で、第三者委員会へ転送件数157件、「記録訂正のあっせん」が1件という事実からして、鳴り物入りで始めた第三者委員会方式の記録審査と「記録訂正」がいかに絵に描いた餅であるかが推察される。
同紙によると「『1ヵ月強で29件』というペースが続けば、10年以上かかるのは確実だ」と結んでいる。

納付状況の証拠となる家計簿、銀行口座記録、納税記録などがあれば十分な証拠となるが、それがなくとも、次のような手法を踏めば「記録認定」される例を同紙の山田記者が伝えている。
「約4年分の年金記録を回復した自営業の女性(56歳)」の方は、支払える経済状態だったことを示すため、当時の店の帳簿を提出。納めたときの役場でのやりとりなども細かく思い出して書類にした」
この自営業女性(56歳)のように几帳面な方ならいざ知らず、多くの人はそういうようにはいかない。しかも、儲かっている店の帳簿で加入期間復活となると、何をかいわんやである。

2007年09月11日

氏名なし記録524万件

5千万件の不明年金記録のうち524万件が氏名なし記録であることが判明した。
9月10日に開かれた総務省「年金業務・社会保険庁監視等委員会」(委員長:葛西敬之JR東海会長)での社会保険庁の報告を要約する。

・氏名のみがない記録493万件。
・氏名と生年月日がないものが29万6千件。
・氏名、生年月日、性別などの属性記録がなにもないものが3,809件。

社保庁の見解を日経と朝日新聞の取材記事より引用。
「記録を台帳で管理していた時代は番号で把握していたので、氏名などの情報がなくても問題がなかった」(日経新聞07年9月11日号)
「漢字を使うとデータ量が多くなるので名前の入力作業を行わなかったのではないか」(朝日新聞07年9月11日号)

12月から始まる不明年金記録の名寄せ突合作業では、各社会保険事務所の保管されている原簿から氏名を割り出すことになるのであろう。
しかし、氏名欠落記録の多くが1985年以前の記録であること、元データが社会保険事務所保管記録であること、これらの保管が完全なものかどうか、さらに元データそのものの信憑性からして、突合しきれない不明年金記録がかなりの量残るのは火を見るよりも明らかである。

とどまることない乱高下

9月10日の東京株式市場は、日経平均株価が前週末比357.19円安の1万5,764.97円、TOPIX(東証株価指数)が前週末比31.80ポイント低い1525.22、ほぼ全面安の展開となった。
その主因は、米国景気の減速、国内総生産(GDP・4月―6月期)マイナス成長にあるようだ。

株安をうけ、東京債券市場への資金移動が広がり、新発10年物国債の流通利回りは1.510%に低下(債券価格上昇)。これは06年3月の量的緩和解除後の1.5%に次ぐ低下となった。為替は前週末より1円82銭円高ドル安、1ドル=113.35~113.38円で推移。為替の攻防は114円台から113円台に進みつつあるのか。

市場は一寸先の闇の度合は一層深くなる一方で、「日本株の割安感」が市場に出始めてきていることももう一方の事実。
日経新聞9月11日号は「足元の株価下落で、日経平均構成銘柄のPER(株価収益率)が17倍を割り込み、米国株などとほぼ同水準」と伝えている。

2007年09月12日

医療・介護保険負担の上限制導入

2008年4月から高齢者の医療負担が変わる。
現在は夫婦のどちらかが入院した場合、その医療費の自己負担額上限額は入院医療費に連動して上がり、同時にもう一方の連れ合いが介護保険にかかるとその自己負担上限額はそれ自体で設定されているため、自己負担額は膨らむという構造になっている。

年齢や所得に応じて7段階の負担限度額を設けた「高額医療・高額介護合算制度」は、医療・介護保険を一体にして、家族・世帯単位に自己負担額上限を設ける。

政管健保・組合健保・国民健康保険など加入制度ごとに加入者本人と扶養家族がかかった医療費と介護サービスの利用額を合計、それが一定額を超えた分を払いもどす仕組みに変更になる。
「例えば75歳以上の一般所得者(年収520万円未満・筆者注)の場合、今は医療・介護をあわせると最大で年98万円の負担になる可能性があるが、新制度の導入後は56万円と六割程度で済む」(日経新聞07年9月11日号)。

最も負担上限が低く抑えられるのは、70歳以上で年金年収80万円以下の低所得者で年19万円となる。
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さて、この新制度による支出増は、国保や健保、そして介護保険の財政から拠出となる。「厚生省は当面はいまの財源で吸収できる」(日経新聞07年9月11日)との見解ではあるが、猫の目の医療行政であるから鵜呑みにはできない。

2007年09月13日

安倍前首相の年金放棄

9月12日の突然の安倍首相辞任は、国民にとっては晴天の霹靂、驚天動地の一日であった。政権与党の自民党・公明党にとっては阿鼻叫喚の始まりなのか、政権与党の終わりの始まりなのか、いずれにしても、政局の混乱はしばらく続く。

それにしても、安倍前首相は余程「年金が嫌い」なのか。「解決をお約束する」「最後の一人まで年金をお支払いする」と宣言しておきながら、後継首相に5千万件の不明年金問題の解決をどう引き継ぐのか、その発言は全くなかった。自分の手で「解決」できず早々と辞任する「不徳」を国民に詫びる言葉すらひとつもなかった。そもそも「年金」の「ね」の字も辞任会見で発することはなかった。

9月12日、総務省の年金記録確認第三者委員会での記録回復審査の状況が日経新聞9月12日号で掲載されている。この記事はネタ元を明示していないが、総務省筋であろう。
・社会保険事務所への申立ては、7月17日から9月9日までで1万1555件。
・その内訳は、厚生年金4,823件、国民年金6,732件。
・社会保険事務所から年金記録確認地方第三者委員会に送致されたケースは3,102件。
・年金記録確認地方第三者委員会および中央第三者委員会で「審査結果」がでて「あっせん案」が提示されたのが104件。

要するに、自ら「加入」「納付」記録あるはずと推定し、再調査、再審査を求めても、「解決」に至るのは、1%にも満たない。
実際に筆者自身の「再調査依頼」もすでに2ヵ月を経過すれで、何の音沙汰もない。

2007年09月14日

神戸貿易厚生年金基金解散

1.基金の名称    神戸貿易厚生年金基金
2.事務所の所在地 兵庫県神戸市中央区浜辺通5丁目1番14号
3.解散認可年月日 2007年8月23日

2007年9月12日(官報より)

企業年金未払い・請求漏れの実際

当社のホームページに寄せられた一般の方の質問を紹介する。内容は抄訳。

「私は、現在、厚生年金を受給しています。昭和X年から昭和X年まで証券会社に5年間勤務しました。今から30年前になります。
退職時に再び証券業界に就職するときは、再就職先の会社に渡してくださいともらった証書がありましたが、その後は券業界に就職しませんでした。そのときは5年くらいの在職では受給資格がないとおもったので、その証書というのは捨ててしまいました。
今ニュースで企業年金は申告しないと受給されないと聞きました。
受給資格があるか否か知りたい。問い合わせはどこの機関にすればよいか教えてください」

この質問者のケースは、恐らく2,400万人という厚生年金基金・企業年金基金の中途脱退者(通常10年未満)のほとんどがかかえている問題である。この質問者は年金受給後何年経過しているかは不明だが、厚生年金報酬比例部分の代行相当部分と加算部分の年金の5年分が請求漏れのままということになる。それは年額にしては、数万とは言え、これから先20年間請求もれとなると、数十万円から数百万円を捨てることになる。

どこに問題があるのか?受給権者の「無知」を非難はできない。
1.60歳時に国の厚生年金の請求時、社会保険事務所は厚生年金基金の「代行部分」があることを説明していない。その加入時の会社、厚生年金基金の連絡先を教えていない。

2.退職時の会社、厚生年金基金の説明が「不徹底」か「無説明」に近い。この質問者は、明らかに、5年程度の加入期間では受給資格はないと思い込んできた。再就職先が同じ業界でないと加入期間の「通算」ができないと「思い違い」をしている。

3.実際に、中途退職者には企業も厚生年金基金も「冷淡」である。実際に中途退職者に「中途退職者のしおり」などを配布し、さらに説明責任を果してきた厚生年金基金は、筆者が知る限り数社の厚生年金基金ぐらいであった。特に、総合型厚生年金基金は加入事業所任せであるから、ほとんど、加入者や中途脱退者に呼びかける発想がない。

2007年09月18日

三宮自動車の倒産と厚生年金基金解散

厚生年金基金の解散、不足金清算をきっかけにした兵庫県のタクシー会社である三宮自動車の倒産は、総合型厚生年金基金では珍しいことではない。
「年金情報」07年9月3日号は、「兵庫のタクシー会社、基金の解散時の不足金払えず廃業へ」という記事で、兵庫県乗用自動車厚生年金基金の解散から企業倒産に追い込まれた三宮自動車の例を紹介している。

05年1月に兵庫県乗用自動車厚生年金基金は特例解散(ある種の強制解散)した。
同業同種の中小企業が集ってつくる総合型厚生年金基金であった。
解散時不足金約86億円。

この債務は、解散時に加盟していた企業が分担負担する。
三宮自動車交通はその分担金約1億8000万円あった。本来の厚生年金基金解散は、国からあずかっている代行部分は、一括して返還しなくてはならない。しかし、同基金は厚労省から特例解散を認可されたために10年分割でもよく、三宮自動車交通は10年間、年2千万円の返済が求められていたと、同誌は伝えている。

ところが、2007年7月に同社は神戸地裁に破産手続きを申請、即「従業員を解雇、事実上の倒産」(同誌より)となった。
三宮自動車交通は1964年設立の神戸では中堅タクシー業者。同誌によると、「売上高の減少や求人の不調など業績低迷に加え、基金の納付金の支払い負担で、業歴40年以上の中小企業が廃業に追い込まれた格好だ」

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『社労士 宮城準子の 緊急!!年金相談室』 全国書店にて好評発売中!!

年金エキスパート宮城 準子氏の「社労士 宮城準子の 緊急!!年金相談室」が、全国書店・ネット書店にて発売されました。
全国の社労士・FP・年金迷子のバイブルといえる一冊です。
詳しくは専用ページで!(http://www.nenkin.co.jp/books_05/)

2007年09月19日

誰もが理解しがたい厚生年金基金加入期間

やはり厚生年金基金の短期加入者,中途脱退者の請求もれ、支給もれは潜在的にも深刻な問題であることを目の当たりにした。しかも、多くの主婦配偶者はこのケースがかなりあることが推定できる。

9月14日、某大手自動車メーカー実施の従業員ライフプラン研修には夫婦参加者が多く、そのなかでも厚生年金基金の加入期間を「なんとなく記憶している」という主婦配偶者の皆さんから沢山の質問をいただいた。その内容の主要な部分を紹介しよう。

加入員証を持っている方は?問うと、多くの主婦配偶者から「持っている」という返事。
それでは、企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)という「役所」から退職後に「はがき」、「年金の引継ぎのお知らせ」(年金支給義務承継通知書)を受取って持っている方は?と問うと全員が「持っていない」「見たこともない」との返答。

さらに「昔、勤めていた会社が3社、それぞれ退職時に厚生年金基金加入員証を受取って今も3枚ももっているが、これはどうしたらいいのでしょうか?」と問われる。そもそも企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)という企業年金の通算センターの存在を全く知らない。

厚生年金基金の加入員期間には、国の厚生年金の報酬比例部分も含まれている。60歳になってから、必ず、企業年金連合会に請求しないと、その部分までも欠落することになる。

実際に、退職時に加入員証を渡された時に、どんな説明を受けましたかと問うと、異口同音に、「なにもなし。加入員証を渡されただけ」との返事。厚生年金基金の場合は、国の厚生年金の報酬比例部分を代行している責任は極めて重い。その重さは説明の頻度と理解の確認にかかっているはずだが、中途脱退者に対する説明はほとんどがおざなりか、説明なしのままであったようだ。
しかも、厚生年金基金独自の上乗せ部分を一時金で受けた人は、国の厚生年金の報酬比例部分を含む基本年金も「一時金」で受けたと誤解しているケースが多々ある。

●厚生年金基金中途脱退者の年金の構図
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2007年09月20日

企業年金積立不足27%減に改善は瞬時の夢か?

企業の退職給付債務のうち積立不足は、2004年度以降に急速に改善してきた。02年度に25兆3,210億円あった積立不足額は06年度には2兆1,284億円にまで減少、前年05年度に比べても27%の減少であった。

これを伝えたのは、日経新聞07年9月19日号の投資・財務紙面にある上場企業1,922社の06年度退職給付会計の集計調査記事である。退職給付会計導入された2001年度から、ようやくにして日本企業の一部に退職給付の小春日和のひと時が訪れたわけだが、未だ積立不足の償却に追われる上場企業も63%近くあるのも現実である。

その記事概要を見てみよう。
・積立超過企業は724社で05年度より14%増、全体の38%。

・積立不足が最多のトップは東芝で3,353億円。

・積立不足が横ばいの東芝は運用の改善が進まなかったことにあり、ソニーの1,109億円の積立不足は「運用利回りが計画を下回った」ことなどによる。

・07年度は厳しく、運用利回りは「R&Iによると約130社」で7月から8月はマイナス3.68%、4-8月の通期でゼロとのこと。今後退職給付会計に悪化が懸念される。

・同紙記事による積立超過企業の超過資産分TOP5は、
1.トヨタ1,071億円
2.松下 893億円
3.大阪ガス737億円
4.デンソー 578億円
5.九州電 565億円

・積立不足額のTOP5は
1.東芝 3,353億円
2.ホンダ 3,306億円
3.JAL 2,655億円
4.日立 2,626億円
5.JR西日本1,450億円

上記は日経新聞07年9月19日号より引用。TOP5以下は同紙をご覧いただきたい。

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2007年09月21日

企業年金請求漏れと脱退手当金

本誌の読者でもある河村健吉氏から本誌に「ディリーニュース記事の追加」というメールをいただいたのでその抄訳を紹介したい。

「毎日貴社のニュースを読んでいます。
以前(S60年以前のこと:本誌注)は厚年本体に特例脱退一時金(脱退手当金のこと:本誌注)があり、その一時金を受け取ったことを忘れている人もいます。
基金の加入員証があれば受給権は存在していると思いますが、基本部分(代行部分)についても一時金で精算する規約がありました。
昭和50年代までは、結婚退職する女性は脱退一時金の受給が奨励されたのです。厚生年金基金の加入員は特例脱退一時金(脱退手当金のこと:本誌注)を受け取っても、中脱部分の給付が受けられましたので(基金から代行部分を一時金で受け取っていない場合)、この点は厚生年金基金の設立メリットと考えられたこともあります」

この河村氏のアドバイスは、厚生年金基金の加入期間がある現在66歳以上(昭和16年4月1日以前の生年月日)の人で、企業年金の請求もれ、支給もれがあるのではないかと思い悩んでいる方が対象。
昭和61年4月から法律改正で脱退手当金は廃止されたが、昭和16年4月1日以前生まれの人は経過的に脱退手当金が認められてきた。
ここで、厚生年金基金との関連が問題になる。

・厚生年金基金に加入していたが退職時に国の厚生年金の脱退手当金を受けたことがある場合厚生年金基金からも基本部分も加算部分も「特例脱退一時金」もしくは「特例脱退手当金」を受けていたかどうかを確認する必要がある。この場合には、二つのケースが考えられる。

1.加算部分は「特例脱退一時金」を受け清算したが、基本部分は厚生年金基金連合会(現・企業年金連合会)の中脱者の基本年金を選択した。この場合、もし「企業年金連合会」から年金支給がない場合は、明らかに企業年金の支給もれの可能性がある。
また、短期加入の中脱者でない人は加入していた厚生年金基金から基本年金を受けることになるので、今、受けている厚生年金基金の年金を確認していただきたい。ただし、その年金は金融機関名で振り込まれてくるので、その金融機関にどこの厚生年金基金なのか確認が必要。

2.国の厚生年金は脱退手当金を受けたが、厚生年金基金からの年金を受けている。
これは、厚生年金の加算部分なのか?基本部分なのか?加入していた厚生年金基金か企業年金連合会に一度確認することをお勧めしたい。
ただし、万が一に、厚生年金基金の年金を「一時金」で受けていたことが判明した場合には、厚生年金基金か企業年金連合会が間違って支給していたことになる。誤支給ということで払い戻しを請求されることもある。

なお、厚生年金基金の加算年金・基本年金も「一時金」で清算したとしても、国の厚生年金の脱退手当金を受けていない場合、厚生年金加入期間のうち物価スライド分と給与再評価分は国の厚生年金から受けるので、その分を支給されていなくてはならない。しかし、それが正確な加入記録に基づいた計算かは、社保庁に再確認するほか術はない。
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『緊急!!年金相談室』刊行記念講演会開催のお知らせ

『緊急!!年金相談室』発刊を記念して、著者 宮城準子さんによる講演会を開催いたします。
詳しくはこちらをご覧ください。

キヤノンアネルバ企業年金基金事務所変更

1.新事務所の所在地  神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目5番1号
2.変更年月日       2007年8月20日

2007年9月18日(官報より)

サニクリーン厚生年金基金事務所変更

1.新事務所の所在地  東京都港区三田1丁目4番28号
2.変更年月日       2007年9月18日

2007年9月19日(官報より)

アルペン厚生年金基金事務所変更

1.新事務所の所在地  愛知県名古屋市中区丸の内2丁目9番40号
2.変更年月日       2007年9月18日

2007年9月19日(官報より)

2007年09月24日

ねんきん泥棒

福田新首相のもとで再任がほぼ決まりかけた舛添要一厚労相の主要なお仕事は、厚労省交番のお巡りさんといった風情になってきた。

社保庁職員、市区町村年金保険料の「着服」「横領」、世間では「ねんきん泥棒」と呼んでいるが、社保庁は9月21日に二次調査を公表。

なお、しばし公務員に向けられる「税金泥棒」という悪罵は、怠けるな!といった激励の喩えもふくまれるが、「ねんきん泥棒」は、一人ひとりの国民の年金受給権という国民の財産の奪取ということにあるから、これはかなり悪質である。

厚労省社保庁が発表した新たな年金泥棒は次の通り。
社保庁職員1名、泥棒金額12万2790円、鳥取社保事務所非常勤職員。
市区町村年金職員101名 泥棒金額2億4383万円。90市区町村。

これは9月4日に発表された「1962年からこれまでに発覚した年金横領事件は、社保庁職員によるもの50件、横領金額は1億4,197万円。市区町村職員の国民年金保険料の横領は49件で2億77万円」をさらに上回るものとなった。

もはや呆れてモノが言えないを通り越して、ねんきん泥棒達の市中引き廻しを求める声が巷では澎湃と大きくなっている。堕落した制度は末端の職員のモラルティーまでも地に堕ちていたことを露にしたわけだが、ここで重要なことは、この国の年金問題を「ねんきん泥棒問題」に矮小化し、一件落着としないことである。

2007年09月25日

企業年金連合会は代行返上を!

企業年金連合会は火急速やかに、国の厚生年金部分を国に返上する準備に入るべきである。

企業年金の支給もれ、請求もれによって、国の厚生年金まで受給もれになっている問題は、国に厚生年金代行相当分を返還することですべて解決する。
企業年金連合会は今さら、社保庁に中途脱退者の現住所開示を求め、中脱者データの整備をまじめにやったところで、これは残念ながら無駄である。

企業年金請求もれ、支給もれ解決は徹頭徹尾、加入者の利益、受給権の保証を優先して考えるべきである。
そもそも加入者本人が自らの中脱者の年金権利を理解すること自体が複雑すぎる。中脱者の長い人生行路のなかで幾つもある厚生年金基金加入期間を本人の60歳時の請求によって年金受給が発生する現行の仕組みは、加入者にとっては国の厚生年金の二重の手続を強要することであり、大変迷惑な仕組みである。

60歳もしくは65歳に国の厚生年金を請求すれば厚生年金部分はすべて国から受けることができれば、加入者にとってはそれで十分である。以下、企業年金連合会の代行返上のポイントである。

1.代行相当部分である報酬比例部分は2009年3月末に国に返上。

2.代行相当部分に薄く乗る「プラスアルファー」も含めて国に返上。国は本人の厚生年金支給開始年齢になればその「プラスアルファー」を含めて支給。このデータ管理は国のシステムで無理な話ではない。
(過去に代行返上した企業年金でこの「薄皮部分」の年金支給をしている企業もあらためて国に返上する)

3.企業年金連合会は、企業年金中脱者の企業独自の上乗せ分である加算年金の通算制度に特化する。また確定拠出年金の企業型個人資産の移換先も国民年金連合会から企業年金連合会に一元化する。要するに企業年金連合会の役割は、企業年金部分の通算センターに徹すること。
この場合に企業年金連合会は本人通知をワールドワイドに徹底するシステム構築にその資源を集中すること。

4.企業年金連合会の財政状況を概算してみる。年金資産は約13.4兆円、そのうち代行相当部分にあたる最低責任準備金9.7兆円、加算部分の給付債務2.3兆円であるから、今なら十分に代行返上分の資産を確保している。この先はこの良好な財政状態を維持できる保証はない。返上するなら今である。

2007年09月26日

福田内閣の背水の陣とは?

背水の陣内閣と新首相自らが命名した政権が9月25日に発足した。また、自民党総裁戦前には自らの行く末は貧乏籤を引くことになると予想しているように、首相になって金満家になるより貧乏になる方が政治家としては正しい選択である。71歳の福田老首相の気持ちは謙虚である。その志良しとするならば、さて問題は年金破綻の再建策である。

自民党が政権維持与党をはかる年金再建策はカンタンである。野党民主党の年金政策をソックリ換骨奪胎することにつきる。
その昔、2004年の春から秋に自民党の若手代議士数人に年金問題解決の本質は、国民年金の強化にあることを諄諄と説いたが、その場ではご説ごもっともと調子良いこと言いながら、本気で取り組まなかった報いが今の惨状である。
自民党の若人の多くはまったく親の七光で不甲斐ないが、福田首相も同じ親の七光とは言え71歳、二世議員の賞味も終わった。後顧の憂いなく好きなようにおやりになることである。

国民年金強化の実現は税方式。ただし経済界が主張するように全額消費税は無理。所得税・消費税の抜本改正と一般会計と特別会計の政府支出10%の削減で財源確保はカンタンである。
基礎年金の新しい仕組みは18歳か20歳に自動加入、65歳に自動給付。
日本国居住権10年以上で所得と資産が一定以下であれば加入期間1年分で年2.1万円の年金受給資格付与。
40年居住権で84万円の月7万、夫婦65歳で15(訂正→)14万円程度が社会保障年金としてリニューアルすることが現在とりうる道である。

すでに基礎年金財源は2009年度から国庫負担3分の1から2分の1に引上げることが政府の約束。
約2.5兆円の新たな財源が必要になるが、民主党もさることながら、日本経団連の御手洗会長まで基礎年金全額国庫負担化を主張。
いよいよ年金制度の抜本改革を本気で論議し具体的に実行できるかどうか。
この政権の背水の陣とはひとえに年金問題解決にかかっている。

2007年09月27日

企業年金連合会代行返上に異論賛同

企業年金の未払い問題解決の第一歩は、企業年金連合会は火急速やかに、国の厚生年金部分を国に返上すべきである(07年9月25日本誌)、と掲載したところ読者から幾つか異論と賛同をいただいたので紹介したい。

異論その1:総合型厚生年金基金の現役職員氏から
「国の代行部分を厚生年金基金が運用することで資産運用額のスケールメリットを享受できているのに、それをみすみす手放すのは厚生年金基金にとって損。連合会も同じ」
今も昔も言われてきた「スケールメリット」論の典型である。ここでは、スケールメリットとスケールデメリットはメダルの裏表とだけ言い添えておきたい。

異論その2:単独連合(企業)の厚生年金基金らしき現役常務理事から
「国に任せていては期待した運用収益があげられない。当基金は、過去3年間、国の運用収益より3ポイント上まわっており、別途積立金も100億円近い。企業年金連合会ももっと運用パフォーマンスを上げるべし」
どうも現在の厚生年金基金のご担当者にとっては、厚生年金基金の使命は「資産運用」にだけにあると勘違いしているのが当節の傾向である。
それはさておき、その昔、ホンの数年の資産運用絶好調時代(80年代末)に、「国の資産運用は頼りない。それに比べ当基金の運用実績ははるかに優れている」と自慢していた某大手基金の理事長氏もそれから10年後にはさっさと代行返上。今やその基金は生保一般勘定と債券運用が中心であることをお伝えしておこう。

賛同その1:総合型厚生年金基金の現役職員氏らしき方から
「企業年金連合会代行返上賛成。当基金もできたら代行返上したいが、社保庁天下り常務理事は面倒なことはなにもやりたがらない。厚生年金基金や連合会は、企業年金部分の上乗せ部分の運営と運用に特化する方が、加入員受給者のためになる」

賛同その2:読者某氏から
「企業年金連合会の矢野専務理事は、どこかの講演会で、『厚労省から連合会も代行返上をしたらどうかと勧められている』と吐露していた」とのことである。
なお、資産運用評論家の山崎元氏が「都内のある会合で矢野さんに会ったときに、なぜ連合会はこんなリスク資産に傾斜するのか?運用損失は誰が負担するのか?と聞いたところ、『国が負担する』と矢野さんは言っていた」と,筆者に語っていた。これは、国にとってはたまらない話である。実際は国がその負担をするのではなく、企業と個人が尻拭いすることになるのである。

ならば、国の厚労省は厚生年金基金をどう位置づけているのか?

2007年09月28日

国民年金の税方式、その総額は?

民主党は年金制度改革法案を今国会に提出する意向のようだ。
その法案の最大の問題は国民年金の基礎年金を全額税方式にするか否かにある。
9月25日に本誌が取上げたように、基礎年金全額税方式論はすでに日本経団連の御手洗会長から福田新首相まで提唱しはじめてきた。

ここで国民年金の基礎年金全額税方式とすると、どのくらいの税金が必要なのかを平成17年度(2005年)度の公的年金各制度の財政収支状況から見てみたい。

まず、現在の国民年金の基礎年金の支給総額は?18兆9686億円。その内訳は次ぎの3種の年金受給者に分類できる。
1.国民年金第1号受給者=1兆9527億円
2.厚生年金・共済年金・専業主婦(第三号)受給者=12兆6386億円
3.S60年以前の年金受給者分=4兆3773億円

第二に、将来、どのくらいまで増大するかである。
厚労省が1999年の財政再計算結果で発表した「基礎年金の受給者将来見通し」によると、2025年がピークで、老齢基礎年金3350万人、障害基礎年金160万人、遺族基礎年金10万人で合計3520万人

基礎年金額を本誌提唱の月7万円・年84万円の満額値を全員に支給するとなると、マックスで約29兆5680億円となる。
この月7万円・年84万円の満額値が2025年まで年率1%で上昇したとすると、支給増額35兆3677億円あたりがそのマックスとなるのであろう。

要は税制の改革とその配分の問題につきるが、国民年金の基礎年金全額税方式は厚生年金の仕組みをも改革しない限り、その公平性は獲得できない。民主党の年金制度改革法案はそこまで踏み込めるかどうか?注目していきたい。

『緊急!!年金相談室』刊行記念講演会が開催されました

『緊急!!年金相談室』刊行記念、著者 宮城準子先生による講演会が9月27日午後、リブロ大森書店にて開催されました。

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サンクス厚生年金基金みなし解散

1.基金の名称  サンクス厚生年金基金
2.事務所の所在地  東京都中央区晴海二丁目5番24号
3.みなし解散認可年月日  2007年9月1日

2007年9月21日(官報より)

木村化工機企業年金基金設立

1.基金の名称  木村化工機企業年金基金
2.事務所の所在地  兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号
3.設立認可年月日  2007年9月1日
4.消滅した厚生年金基金の名称及び所在地
  木村化工機厚生年金基金 兵庫県尼崎市杭瀬寺島2丁目1番2号

2007年9月25日(官報より)

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