株式市場は遊園地のジェットコースターさながらである。日経平均株価だけ見ても、14日終値は前日比372.93円(2.47%)高と思いきや、15日終値は前日比103円安の1万5,396円。
今週月曜日、「12日日経平均株価は、一時前週末終値比584.91円安の1万4,998.51円まで急落し、1万5千円の底割れをうかがう全面安となった」(本誌1213日既報)ことを考えれば、昨日のことは嘘のような昇り降りである。
米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題や中東トルコとイラク国境などで、ふたたび火を噴けば、どんな暴落があってもおかしくないぐらいに激しく乱舞している。
日本株のリスクをどう計るか?
1996年4月から2007年9月までの約11年間のリスク(標準偏差)は、16.43%である。
企業年金などが日本株運用で想定する「期待収益率」7%前後を期待値とすると、常に想定しておきたいリスクはどのあたりか?
リスクの活用法のひとつを考えてみたい。
1.7%-16.43%=-9.43%、逆に7%+16.43%=23%前後のプラスは、いつでも起こりうる損失と上昇の範囲といえよう。
2.2007年6月の日経平均株価は約1万8千円、11月15日は1万5,500円前後、わずか5ヶ月で-14%の下げ。この下振れをどう判断すべきか?
3.これは通常でも起こりえる範囲を超えて、一歩大ブレの境界に近づきつつある数値と判断できる。あらゆる最悪な状況が重なり、市場が一段と乱舞したとすると、
7%-(2×16.43%)≒-25%もありうることを想定しておきたい。
4.とはいえ、2002年の日経平均株価8,578円から5年後の2007年6月に1万8千円に至る。これは約208%の上昇である。日経225インデックス投信を1000万円程そのころ仕込んだ人は、約2000万円強になっているところでもある。
されど、日経平均株価1万5,500円が、1万1,625円まで下げ、さらなる大ブレは、7%-(2×16.43%×√1 √2)≒約-40%で日経平均株価9,300円も覚悟の範囲とすると、もし時価約2,000万円は約1,200円となり、ロス800万円。
5.このロス800万円をどう判断するか?個人の株式投資で想定しておきたいことは、この最悪期のロス約-40%(2,000万円のロス800万円)に堪えうる家計かどうかにつきる。家計の収支の黒字で埋めることができるか、資産の余剰資金で貸借できるか、検証してみよう。
「株式投資は参加者に精神修行を強いるギャンブルでもある」(山崎元さんの近著「新しい株式投資論」)と言われても、なかなか精神修行が苦手な人にとっては辛い時でもある。
大ブレに酔わない酔い覚ましのクスリ=リスク(逆読み)の正しい服用をお勧めしたい。
特に、確定拠出年金など老後のなけなしの退職金運用を日本株ひと筋と言う人は、
ジェットコースターからせめて回転木馬に乗り換えるぐらいの資産配分に組み直す時のようでもある。