★最終的には現役の退職金そのものに手をつけないとJAL日航企業年金問題は解決しない。今いるJAL従業員達にとって、これから給与・退職金、総報酬の削減に直面する。
JAL日航OBたちはまだ幸せの岸辺にいるのである。日航OBの企業年金減額、年金受給者の「同意」65%にまでこぎつけたようだ。減額成立は3分の2以上の同意が必要。12月16日朝日新聞によると「約1900人が不同意か態度保留」「あと200人ほどが同意すれば3分の2を超える」
マスメディア情報には騒いでいる割にはその制度内容を正確に報道されていないのではないかという思いが強い。複雑すぎて解明できないのか、会社も日航OBもなにか隠しているか?
★まず、お断りしておきたいことがある。
企業年金でも退職金でも給与でも企業の労使が決めることである。よそ者がとやかく言う筋合いはない。どんなに高額な報酬を払おうが企業の勝手である。
しかし、今、JAL日航は、すでに実質「国有企業」である。巨額の税金投入なくしては破綻寸前の会社である。経営統治も年金統治も現経営陣にも労働組合にもない。すべて前原国交相の裁量である。
事ここに至ったならば、従業員報酬も退職金も企業年金もそのすべてを公開するほかないはずである。
なぜならば、JAL日航は現状では上場会社ではあるが、実質的には納税者の「援助」なくして存続しない会社なのだから。給与・退職金・企業年金も実質「公的給付」なのである。
★12月16日朝日新聞は、JAL日航OB達の「日航OBをバッシングしないで」「企業年金は給料の後払い」「基金は破綻していない」という特集を組んでいる。この記事のなかにこんな日航OBの意見がある。
「日航の企業年金は第1年金から第3年金まであり、個人個人によって受け取り方は異なります」「私は月に21万円です」「私は9万円」「私は17万円です」。これは、年金と一時金の選択割合(0%から25%・50%・75%・100%)が各人各様だけのことであろう。
ただし、JAL日航OBの一人が重要なことを言っている。
「企業年金とは給料の後払いだということです。原資には退職金が入っています」
★JAL企業年金は、この原資である「退職金」は幾らなのかを掘り下げないと、その制度の全体がみえないし、「真の退職給付制度改革」に至らない。
現在、年金支給率、すなわち年金給付現価率を4.5%から1.5%にすることを「給付減額」といっている。確かに期間給付累計額は減るが、制度としての残存年金給付現価額(退職金相当額)を割らない限り、本来「給付減額」とは言わない。、単なる、現価率の変更である。問題は年金給付現価の原資、退職金なのである。
実際に、現役社員のほとんどが、今回の現価率の変更(世にいう減額)に異をとなえていない。なぜならば、退職金そのものに「手」をかけようとしていないからであろう。ここらあたりもマスメディアはしっかり報道していない。
今いるJAL社員達にとって、これから辛いのは、給付現価率の引き下げよりも、その原資である退職金水準の引き下げであるはずである。
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