民主党年金改革案、国会論議を読み解く(その1)
★民主党年金改革案は現在、国会で論議がはじまっている。衆議院厚生労働委員会4月9日の質疑応答(一般質疑・抜粋用紙「年金実務」4月19日号)からその要点をまとめておきたい。野党自民党のあべ俊子議員の「基本的な考え方は」の問いに対して、長妻昭厚労相は3原則を答えている。
★民主党長妻昭厚労相、年金改革3原則。
第一は「若い人も無理なく払える持続可能性のある制度」
第二は「ライフスタイルの変化で転職を繰り返しても変わらないひとつの制度」
第三は「最低保障機能」
さらに、「5月にはこの原則にプラスした色々な原則があるのではないか。それは検討している最中」と長妻昭厚労相は、つい迂闊にも軽率なことを言ってしまった。「色々な原則」などと言った途端にパンドラの箱を開けたように、あれもこれもと「バラマキおねだり政策」が出てきそうな危うさがある。
★国の政策方針でも会社の経営方針でも個人の信条でも、そんなに「色々な原則」があってはならないはずである。人々が理解できる改革の基本方針は、単純明快なひとつの原則である。国で言えば「官から民へ」とか、会社で言えば「コストカット20%」とか、個人で言えば彼女にプロポーズ時に「君を幸せにします」などが良い例である。どうも民主党政権の先生達、普天間問題でもなんでも「色々な原則」を掲げすぎる。
★本ブログが提唱したい年金改革の戦略目標は、「年金財政を立て直す」、このひとつで十分である。その戦略遂行のための民主党の制度改革の方向は、「全員負担、公平給付、最低保障年金」であるはずである。
★それにしても、民主党内部で年金改革案を真剣かつ徹底した論議がなされていないのか、未だ雲をつかむような答弁がくりかえされている。こんなことで、公的年金の抜本改正など本当にできるのか?まことに怪しいものがある。民主党政権も野党である自民党も公明党も、現行の公的年金制度の「欠陥」と「行き詰り」についての共有認識がない。国会論議の質疑応答、緊張感も乏しく、毎度同じような論戦、堂々巡りが続いてくようだ。
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