民主党年金改革案、国会論議を読み解く(その2)
★民主党年金改革案の本質は「所得比例年金」にある。
日本で稼ぎのある人もない人も、ある一定年齢(15歳以上か?)になれば「所得比例年金」に加入する。保険料率は15%の固定性となるのが民主党案である。
これに上乗せとなるのが「最低保障年金」(一律月額7万円支給)である。全額消費税で賄う。「所得比例年金」に加入し、保険料を払わないと「最低保障年金」は受けられない。
ならば、仕事なく所得がない、所得少なく払えない人はどうなるのか?そこで長妻昭厚労相の答弁を聞こう。「 」内は長妻昭厚労相の答弁。
★今や自営業者よりも多い「フリーターや非正規雇用の方々は国民年金を固定で払っている」。所得比例年金は給料の何%となり、「年収の低い方は国民年金の固定の保険料よりも下がる」わけだから、なんとか払えるだろうという甘い見通しが垣間見える。
★現在でも年収200万円から300万円の所得階層の自営業者やフリーターの人達の国民年金保険料未納、未加入が多い現実がある。
国民年金保険料は2009年度でも年間18万1200円。
民主党「所得比例年金」の保険料では年収200万円で年間30万円、年収300万円で年間45万円、年収100万円でも年間15万円となる。
★確かに民主党年金の所得比例年金加入し、所得比例年金が「みなし積立方式」ならば、結構、良い年金にはなる。
例えば、生涯平均年収200万円、40年間の人を想定してほしい。
「所得比例年金」を「みなし積立方式」とすると、納付保険料総額1200万円(30万円×40年)、年率1.5%の利率で計算すれば40年後の60歳時の想定積立総額は約1650万円。平均余命20年で年率1.5%の年金換算率とすると年額94万8千円の年金となる。
★これに「最低保障年金」年額84万円を足すと、合計約179万円の年金が終身うけとれることになる。その給付総額は約3576万円。これは悪い話ではない。しかし、年収200万円の人々が年間30万円の保険料に耐えられるのだろうか。
★国民年金保険料を定額制から所得比例保険料にしたところで支払い能力には限界がある。
将来、所得比例年金に最低保障年金がつくから「我慢」と「倹約」で老後に備えようと国家が呼び掛けたところで、未納未加入はなくならいであろう。
★今でも4年後でも、年収100万円、200万円、300万円、自営業者でもフリーターであっても、独身でも夫婦でも、苦しい生活である。実際は、最低保障年金の年額84万円、夫婦で168万円あれば十分と言う人は圧倒的に多いはずである。
★所得比例年金なんか加入したくない。保険料は払えない。なるべく所得(この場合の「所得」の定義は課税前所得)は限りなくゼロに近づけたいとなる。
そこで、無収入、低所得者の所得比例年金の保険料はどうなるか?
★長妻昭厚労相、今の国民年金の保険料免除申請の強制申請化を言う。
「あるいは無職の方々は一定の手続きが必要だが、『ゼロ保険料の登録』を行うと、その期間は加入を行うと最低保障年金の算定期間になる」
★『ゼロ保険料の登録』とは、今の国民年金の保険料免除申請とほとんど同じことである。現状でも無収入、低所得者の国民年金の保険料免除申請は限定的であるし、また、申請したくないという人もいる。民主党の年金改革案は、国内の全居住者の納税者番号の強制適用、同時に強制徴収となる。そこで、無所得、低所得者は『ゼロ税金者の登録』とともに『ゼロ保険料の登録』も行うことになるのであろうか?
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