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雇用回復なき景気回復、空洞化するニッポン

2010年4月の完全失業率5.1%と、完全失業者数は356万人、対前年10万人増

★雇用が伸びない。企業はニッポン国内での人の採用に慎重である。5月28日に新聞、メディアが報じた雇用情勢のなかでわかりやすいレポートになっているのが、「ブルームバーグ・ウエブ版」東京 伊藤 辰雄記者の記事だった。「完全失業者数は356万人と前年同月比で10万人増と18カ月連続で増加した」18カ月連続ということは2008年11月からまったく雇用情勢は改善の兆しすらないということになる。
就業者数を産業別にみると、製造業が前年同月から31万人減り1066万人、建設業が同14万人減の492万人となった。一方、医療・福祉は同31万人増加し645万人、卸・小売業は同9万人増加の1084万人となった。

★日経新聞5月27日号では「09年度の就業者数は6265万人で、前年度末から約108万人の減少となった」とある。

★108万人減といえば連結ベースの従業員数36万人の日立製作所規模のビックカンパニーが3社分消えたことになる。我々の足元で起こっていることはニッポンの国内産業の空洞化が本格化しつつある。

★大企業を中心に業績は緩やかに持ち直しつつある。製造業の設備投資は「17.3%増の12兆7969億円」「10年度の設備投資の総額は23兆3547億円」「トヨタ自動車の10年度は27.8%の増額」日経新聞5月30日号は報じている。設備投資の回復であるが特徴は、生産拠点の海外シフトである。「トヨタは09年度に32%だった海外投資比率を41%」「中国で大型工場に建設に踏み切るホンダも50%から67%に」(同紙)

★日経新聞5月26日号。「自動車 海外から世界輸出」「トヨタは米ウエストバージニナ工場で生産するエンジンの日本への輸入を始めた」「高岡工場(愛知県豊田市)などで生産する主力車「カローラ」」いつの日か、愛知県豊田、岡崎、刈谷がニッポンのデトロイト、廃墟の街になってしまうのであろうか?

★日産は、「タイからの部品輸出を前年の2倍の約850億円に引き上げ」「エンジン、変速機など基幹部品が対象で日本や中国、欧州など15カ国に輸出」「横浜工場で生産する排気量2000CCのガソリンエンジンについては、年10万基を英国生産に」「追浜工場(横須賀)での南米向け小型車「ティーダ」の生産をメキシコ工場に」
横浜から横須賀の海岸線の工場群、いつの日か工場からマンション群にとってかわってしまうのか?しかし、マンションを購入し、住宅ローン返済をしていくための安定した生活の基盤である雇用情勢は、この1年で急速に厳冬期に入った。

★日経新聞5月27日号。「2009年度の派遣労働者の総数は230万人となり、前年度に比べ42.4の大幅な減少」「派遣労働の規制強化の動きをふまえて企業が派遣を絞り込んだ影響」と同紙は書く。民主党政権が今国会で成立を計る「労働者派遣法改正案」。専門知識業務以外の「登録型」派遣の原則禁止を主眼としている。

★専門知識業務に携われる人はいつの世でも派遣でも常勤でも正規でも仕事獲得の機会はやや恵まれたポジションにある。
問題は専門知識のない人々である。とりあえずの食い扶ちを得るためにも、専門知識や実務経験を積むためにも派遣労働でもアルバイトでも「働く場所」があることである。
そこを締めあげたら、そもそも労働機会を得るチャンスがますますなくなる。産業の空洞化、それを防ぐ手立てはどこの国でもある程度の労働規制の緩和である。このニッポンはまさに政治のミスリードが雇用のガランドウ化、産業の空洞化を促進している。

★「雇用吸引力が衰退しつつある」現状については2009年9月1日の本ブログをお読みくだされたし。
http://nenkin.co.jp/lifeplan-blog/news/archives/2009/09/01-053845.php


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2010年05月31日 06:07に投稿されたエントリーのページです。

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