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家族に搾取される老人達

子や親戚に年金も預金も奪われる高齢者、経済的虐待3800件

★なんともやり切れないニュースである。日経新聞6月14日夕刊「らいふぷらす」の記事である。
「年金制度」がもつパラドックスの一つとして、澄まし顔で通り過ごせない問題である。
私もあなたも、これからこの悲惨な家族の一員にならない保証がない今のニッポンなのである。
「高齢者の預金や年金を使ってしまう、家族らによる「経済的虐待」が増えている。ただ、収入減などを理由に親世帯に家計を頼る子世帯は多く、虐待と判断しきれない例が少なくない」と同紙は報じるが、世代間の所得資産格差を通り越して国民のモラル崩壊が垣間見える。

★「厚生労働省によると、家族らによる高齢者(65歳以上)虐待の件数は08年度、1万4889件と前の年度に比べて12%増えた。最も多いのは暴力をふるう身体的虐待だが、経済的虐待は3828件(複数回答)と25.7%を占め、その数は年々増えている」と。

★同記事にある事例は、暗く、貧しく、モラル崩壊がすすむ日本の「家族」をとりあげている。

「東京都品川区で一人暮らしをする女性(80代)は介護に来たヘルパーに訴えた。女性は少し前から認知症の症状が出始めたため、別居する親せきの男性(50代)に通帳類の管理を任せ、買い物などに使う現金を定期的に届けてもらっていた。

「だが次第に届ける金額が減り、ついに持ってこなくなった。公共料金の引き落としができず、電気が止まってしまった。区が調べたところ、男性が約半年間、年金が入るたびに全額引き落としてギャンブルなどに使っていたと分かった」

★何年か前に某年金基金のM事務長から「40半ばになる息子がなりすまし年金受給者となって現況届を送って来る。その息子は親の年金でパチンコ三昧」といった話を聞いて、とんでもない「年金時代」になったものだと思ったものだ。
なぜ、M事務長氏がその年金受給者の「現況」を知っているかと言うと、「俺の家に近くに住んでいるのだよ。しかし、親の年金をくすねるなとは年金基金からはいえないし・・・」と、M事務長、困った顔をしていた。

★高齢者への経済的虐待が増えた背景には、「低所得や失業、借金が隠れている。東京都葛飾区で昨年度、経済的虐待をした14人のうち9人が無職だった」と同紙は書く。
しかし、子が働けない理由には、「『働きたいけど親の介護で無理』と訴える人もいる」(同区福祉部高齢者支援課)」というから、事は一筋縄でいかないのも「高齢者 経済的虐待」でもある。

★「解決には高齢者を介護施設に移すなどして家族と引き離す方法がある。しかし家族が親に頼って生計を立てている場合、それも容易ではない。さらに虐待を受けた当人には「息子、娘のところにいたい」という気持ちが強い」と同記事にある。

★老人達にとって、家族からの虐待からわが身と財産を守る術はあるか?

同記事に特定非営利活動法人・日本高齢者虐待防止センター(東京都西東京市)の山浦成子理事のコメントが掲載されている。
「虐待は突然ではなく、家族の歴史の積み重ねから起きる。親は任意後見制度などを利用して財産を自ら管理し、家族から資金援助を求められても、毅然(きぜん)とした態度で判断することが大切だ」と。

★「無縁社会」が拡大するニッポン社会である。
その一方で家族に虐げられる老人たちにとってはそれでも最後の寄る辺は「家族」でもある。
何とも切なく、寂しい話である。

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2010年06月15日 02:50に投稿されたエントリーのページです。

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