養育費不払い、住宅所有権名義変更、生命保険受取人変更などなど
★離婚後もさまざまなトラブルに巻き込まれるケースが多い。
実際に離婚後数年して引き取った子ども二人の養育費の不払いに悩んでいた女性が我が周辺にもいた。その時は別れた元夫、「男の風上にも置けない、不逞な輩だ!」と思ったものだ。後でよく聞けば、子どもの養育費どころか、元夫殿は老いた母を抱え、糊口をしのぐもやっと、とのことであった。また、前妻とその子をかえりみることなく、再婚相手と新たに子をもうけ、今やハッピー子育てに邁進中などとオノロケをいう呑気な男もいた。人生即別離などというが、離婚の悲劇は子どもが絡むと切ない話が多い。「離婚のお金事情」日経新聞日曜版6月27日号を読んで、「なるほど!」と大変勉強する記事がいくつかあった。分散運用のオーソリティーの一人、日経新聞編集委員・田村正之氏の取材構成記事、簡潔な「離婚後トラブル」を解説している。まとめておこう。
★離婚後トラブル防止の6カ条(「」内日経新聞よりの引用)
その1:「養育費が未払いになったら」
・公正証書、家庭裁判所での調停調書を必ず作ること
・「「強制執行ができる」という趣旨の強制執行認諾条項を入れておく」
・「例えば夫がサラリーマンなら、給与の原則2分の1を上限に差し押さえることができ、過去の未払い分だけでなく将来分も継続的に会社から支払ってもらえる」
・「最近は不払いが増加傾向にある。厚労省が開設した養育費相談支援センター(東京・豊島)では、09年度の不払いの相談が08年度比で約5割増えた」と、同紙にあるように「払いたくとも払えない」元夫側の深刻な事情が多発しているようだ。
★その2:離婚後に「養育費の増・減請求ができるか?」
・変更請求は可能だが、相手が応じない場合は家裁での調停・審判となる。
・相当に「事情の変化がない場合は認められないケースもある」
★その3:「離婚後に慰謝料や財産分与の請求ができるか?」
・「財産分与の請求は離婚から2年、慰謝料は3年という時効がある。請求された側は、この期間を過ぎていれば「支払い義務はない」と反論できる」
・「離婚後の新たな金銭の請求を防ぐには、公正証書に、その後は一切金銭の請求をしないという趣旨の「清算条項」を入れておくことも有効」
★その4:「もう子どもに会わせないと言われたら?」
・公正証書などに子どもとの「面会交渉」を双方が認める条項を入れておく
★その5:住宅ローンの支払いを妻に変更し、所有名義を変更できるか?
・「元夫の名義が残ったままだと、第三者に売られる可能性すらある」
・「「例えば妻の実父に連帯保証人になってもらい、妻の収入と合算することでローンの切り替えを認められることがある」(行政書士の露木幸彦さん)
・住宅ローン控除は、「従来は後から元夫の分のローンを引き受けても、どちらか片方分しか控除は受けられないとされていた。しかし昨年2月から国税庁の取り扱いが変わり、全部について認められるようになった」
★その6:「生命保険の受取人をそのままにして死んだ場合は?」
・「離婚の原因が妻の側にあった場合でもこの男性が死亡すれば保険金は子どもではなく、別れた妻のものになってしまう」(ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん)。
・「保険の名義は本当に遺したい人に忘れずに替えておくことが必要だ」
★結婚するのは簡単である。紙切れ一枚の婚姻届で済む。
「ひとつの生活をふたつにする。しかも、愛憎なかばで別れる時は、恋から結婚に至る何倍ものエネルギーが費やされる」「別れることを考えると結婚はますますためらう衝動行動」と語っていた二度の結婚、二度の離婚を経験した某出版社の某編集長女史の言葉が、生々しくよみがえった「離婚のお金事情」である。
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