3号被保険者から1号被保険者への変更届け忘れの実態把握に乗り出す
★女性にとっては年金加入資格の届け出は目まぐるしく、面倒である。
厚労省は厚生年金加入の被扶養配偶者である専業主婦(主夫)、いわゆる3号被保険者の実態把握にのりだすようだ。今さらと思う人も多いが、日経新聞7月21日号によれば、夫退職後の妻の国民年金の資格変更の未届けは「数十万人単位となる可能性がある」(厚労省幹部)と報じている。
★「日本年金機構は今年1月、第3号の加入者と受給者の年金記録を調べた」ところ、配偶者の3号被保険者期間と、「それに対応しているはずの夫の厚生年金加入期間に食い違いがあるような例が約103万件見つかった」
★勤労者の夫または妻によって生計維持をされている配偶者の年収が130万円未満であれば、社会保険制度では被扶養配偶者とされる。勤労者の夫(または妻)が加入する健康保険の被扶養者となり保険料負担はない。年金制度では1986年4月以前は国民年金を任意加入とし保険料は任意の納付としていた。
★1986年4月の基礎年金導入以降は、勤労者の夫(または妻)は2号被保険者、その被扶養配偶者は3号被保険者とした。個人的な保険料負担はなくとも3号被保険者期間は基礎年金の実額が受けられるとした。
★問題は、被扶養配偶者となった時点、そうでなくなった時点、2号から3号、3号から1号、夫の引っ越し、転職、離婚などなど、常に勤労者の夫(または妻)の人生変転のたびに配偶者自身の年金資格は右往左往、かつ自主的に手続きしてくださいとなった。これを国民年金の「種別変更届け」という。
企業のライフプランセミナーの現場で、このことを知っている人はいますか、と尋ねて「はい」と手を挙げる人が珍しいぐらい理解されていない。
★今回、厚労省が3号被保険者の実態把握にのりだすのは、夫が退職後も配偶者が3号のままでいて国民年金の1号被保険者への「種別変更届け」をしない60歳前の人達に集中するようだ。
★「長妻昭厚労相は今秋にも、こうした加入者に対し、最大で時効にかからない過去2年分の未納保険料の支払い請求をする」と日経新聞7月21日号は報じている。
しかし「ただ、すでに受給している人には、年金の返還や年金記録の訂正を求めない」とあるから、3号被保険者から1号への未届け問題も、どこか不公平な誹りを免れないことになりそうだ。
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