有効求人倍率は0.5倍、正規社員採用に限れば0.26倍
★失業率5%、15~24歳の失業率10.3%、完全失業者347万人。
2010年5月現在のニッポンの雇用水準である。日経新聞7月26日号「エコノ・フォーカス」は厚労省調査を元に「雇用回復、水面下に兆候」「残業・給与底入れ感」と現在の雇用情勢をレポートしている。
★「5月の総実労働時間は全産業(従業員5人以上)平均で1人当たり139.6時間。前年同月比1.3%増え、5カ月連続のプラス」
「けん引役は製造業で、残業を示す所定労働時間は12.9時間と46.7%増」
ただし、2005年平均を100とした場合、総実労働時間指数でみると「5月時点で92.6。給与総額指数も81と、水準はまだ低い」
ならば、総実労働時間と残業はなぜ回復を示しているのか?
★特徴は、正規社員限定の残業増にあるという。
「「景気の谷」に当たる09年1~3月期時点で、非正規は前年同期よりも38万人減ったのに、正規は15万人増えている」というように、非正規が減った分を正規社員が補うことで09年初頭からの景気後退を乗り切ってきた。
ならば、今後、新規採用は増えるのか?
★「新卒採用は厳冬」と日経新聞7月26日号「エコノ・フォーカス」。
「就職情報会社のディスコによると、来春の大学卒業予定者の内定率(速報)は7月1日時点で68.7%。前年同時期よりも0.9%低い」
★2010年5月の有効求人倍率は0.5倍。「過去最低だった昨夏より0.8ポイント上昇したとはいえ、仕事を探している人の半分しか求人がない状態だ」
「企業は正社員の採用には慎重で、正社員に限れば有効求人倍率は0.26倍にとどまる」というから4人応募して1人しか正社員として採用されない。「正社員採用、なお狭き門」というよりくじ引きを当てるより難しい正社員ということになっている。
★実際に企業側からすると「新卒正社員採用」は慎重である。
まず、まったくの新卒・新人採用は一人前にするには余りにも時間と手間とコストがかかる。そしてようやく仕事のイロハを覚えたかと思うとすぐ辞める。
「介護職では5人に1人が就職後1年で辞めてしまうという」居酒屋「土風炉」では「新卒者を採っても3~6カ月で辞める人もいる」(日経新聞7月26日号)
採用する側も採用される側も、共に忍耐不足なのか、お互いが貴重な雇用機会を消しあっているのが今のニッポンの状況でもあるようだ。
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