3期12年議員、65歳から終身173万6千円の議員年金(東京23区)
★2011年には積立金はマイナス88億円、地方議員年金は破綻寸前である。
「積立金を毎年140億円前後取り崩すことで補っており、10年度末の積立金の残高は約96億円になる見通し」(日経新聞朝刊9月23日号)。地方議員年金の財源は、議員本人掛金と税金投入。
「現在自治体の負担率は約47%だが、60%超に上げるように議会関係者は主張」(同紙)している。地方議員年金の問題については、神奈川県議会議員でもある菅原直敏著の「議員年金 何故、地方議会議員年金制度は廃止すべきか」(パレード発行)が、論理的かつ資料的価値の高い本である。お勧めである。
★さて民主党政権の総務省で議員年金の公費投入を主張する議会関係者とは誰なのか?
総務省の地方議会議員年金検討会と全国市議会議長会である。そこで制度存続か制度廃止が論議されている。
★存続A案とB案、廃止案である。東京都新宿区の場合の数値は、「地方議員年金を廃止する市民と議員の会」のウエブ情報から引用。
1.存続A案:給付水準10%カット、税金投入47%から49%引き上げ。議員本人負担は東京都新宿区の場合で現行「報酬額の16%から17.5%」と「賞与支給額の7.5%から14%」
2.存続B案:給付水準5%カット、税金投入47%から57%引き上げ。議員本人負担は東京都新宿区の場合で現行「報酬額の16%から17%」と「賞与支給額の7.5%から10%」
3.廃止案:総務省試案では廃止後の支給額は、2案を提示している。
・全員が一時金選択の場合は約1兆1275億円。
・年金受給権者が年金選択、その他の者が一時金選択の場合は約1兆3438億円。
「公費負担を大幅に増やすB案を選択し、2078年度まで存続させた費用と同じ水準」(日経新聞朝刊9月23日号)になるという。
「地方議員年金を廃止する市民と議員の会」では「「制度存続」の立場で恣意的に作成された総額」と批判している。
★しかし地方自治体はほとんどが財政赤字で、巨額な債務をかかえている。
地方議会議員の年金の赤字補てんの税金投入などできるはずがない。制度廃止が自然の姿であるが、廃止時は「納付保険料の80%」(全国市議会議長会)の保証、お笑である。
★企業年金の世界では制度廃止=残余財産の分配が原則である。すでに積立金ゼロの財政破綻である地方議会議員年金、そもそもが「積立共済」である。分配金ゼロの廃止が常識である。
★地方議会議員年金の積立不足をここまで放置してきた歴代の総務相と総務省幹部の責任をなぜ問わないのか?これまた呆れた話である。
★年金受給額の平均は、年額平均約95万円―都道府県議会議員約195万円、市議会議員103万円、町村議会議員68万円(いずれも2007年度平均・第2回地方議会議員年金制度検討会2010年5月29日より)
★地方議会議員も国民年金加入となる。40年加入して老齢基礎年金約79万円を足すと、
年額平均約174万円・都道府県議会議員約274万円、市議会議員182万円、町村議会議員147万円。年額平均でみると、ほぼサラリーマン&ウーマンが受給する厚生年金と老齢基礎年金の最近の既裁定年金の水準である。しかし地方議会議員に60歳定年引退制度はない。選挙に落ちない限り、80歳、90歳まで議員でいられる。
★地方議会議員年金には、議員の厚生年金や公務員共済年金などとの併給調整(重複期間があれば議員年金の40%控除)はある。また高額所得者に一部支給停止もある。議員年金額が190.4万円以上かつ年金以外の所得が500万円超のときは690.4万円を超える額の2分の1の相当額の支給停止というように、サラリーマン&ウーマンの在職老齢年金よりも格段の優遇策である。
★総務省の方針は税金投入、破綻先送り策に落ち着く雲行きである。地方議会議員の年金破綻寸前ということであるが、我々選挙民=納税者が見過ごしている間に、ニッポンの地方議会議員の先生達をとんでもない「高給遊民」にしてしまっている現実がある。
彼らの報酬をみてみないといけない。
(次号に続く)
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