稼げる最後の10年、明確な目標構築が必要である
★社員45歳でライフプランセミナーを始める企業が増えている。2010年秋、各社各様のミドルのためのライフプランセミナーで全国を旅する日が続いている。
そんな折に、50代の47%が「この1年間に貯蓄が減った」という金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」の記事が目についた。
老後を目前にして「「貯蓄がない」と答えた世帯の比率は2009年に22%となり、1963年当時の水準まで上昇した」と日経新聞10月26日号は報じている。
★増えない所得、増えない貯蓄、先細る所得、消えていく貯蓄。
日本人の家計プランは今、着実に危機を増していると実感するのも45歳ライフプランセミナーの現実でもある。
★45歳、1961年生まれである。年金支給開始年齢は男性65歳、女性は老齢厚生年金64歳、老齢基礎年金と合わせた満額の年金は65歳となる。どちらも60歳定年から5年間から4年間は無年金となる。
★この世代の辛い未来が際立っているのは、国の政策にも、企業の制度にも、60歳台前半の確固とした対策が今のところなにもないことである。
★多くの企業では60歳からの「継続雇用」や「再雇用」を敷いている。給与は現役時の半分、月額20万円から15万円が現在の水準である。
厚生年金から月額10万円、企業年金5万円、高年齢雇用継続給付が2万から3万円、給与が20万円、合計37万円前後が60歳~65歳までの月額給与の水準である。
この制度の恩恵を受けられる人はまだ幸せである。
★現在の厚生年金の60歳台前半の在職老齢年金、企業の「継続雇用」や「再雇用」制度は、団塊世代に対応したものである。月額20万円から15万円といった60歳以降の「給与体系」も、これらの制度を前提にしたものである。
★団塊世代は最後の逃げ切り世代、と後代の世代に批判される。
国や企業の手厚い支援策が享受できる最後の世代でもある。
★45歳、1961年生まれ世代の「不安」は、60歳~65歳の間に厚生年金支給ない。60歳台前半の在職老齢年金の対象にもならない。
5年間のつなぎとなる企業年金はどうなるのか。2010年の現在、15年後の企業年金制度の持続性が保証されているわけではない。
★民主党政権内には「定年」を65歳に強制化する案がある。
しかし15年後の会社に、60歳~65歳までの「継続雇用」や「再雇用」を用意できる「仕事」がビルドインされているかどうかは、誰もわからない。
今でも管理職には、60歳定年か60歳前の早期退職優遇はあるが、「継続雇用」などない会社は多い。
★誰もが「制度」の持続性を保証していないことである。
今から15年前、1995年頃であった。日本社会はバブル経済破綻後、忍び寄る金融危機のなかでも、誰もが国の年金は破綻するわけがないと言っていた。企業年金も公的年金の補完制度として十分に機能すると信じていた。
あれから15年、すべてがヨレヨレと制度疲労の淵に追い込まれてしまった。
国や企業の制度は「不滅」ではない。
★あてにできるとした「今の仕事」である。今の自分の仕事の稼ぎである。
これが残り15年間あるとしても、本当に稼げるのは45歳から56歳ぐらいの10年間しかないのである。
★この10年、何を目標とし、どのくらい蓄え、どのような蓄えの仕組みを作るか、45歳のライフプランセミナーの課題である。
この10年を確かにしない限り、60歳以降の人生はさらに厳しいものがある。
45歳、1961年以降の生まれの世代のライフプラン、不撓不屈のライフプランはどう創られるか?講師も受講者も真剣勝負である。
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