「実質的な運用利回り」プラス1.56%で「年金財政にプラスの影響」?
★「平成22年度 年金積立金運用報告書」が厚労省から独法評価委員会年金部会に示された。
「年金実務」8月29日号から、公的年金自主運用10年の軌跡を厚労省がどう自己評価しているか知ることができる。「年金給付額は、長期的にみると名目賃金上昇率に連動して増加することになるため、運用収入のうち賃金上昇率を上回る分が、年金財政上の実質的収益」これが厚労省のめざす年金運用の「実質的な運用利回り」の基本コンセプトである。
平成21年度の公的年金財政検証では、めざすべき最終的目標である「実質的な運用利回り」が次のように提示されている。
「名目予定利回り4.1%-名目賃金上昇率2.5%=実質的な運用利回り1.56%」
★直近、過去10年平均、過去5年平均にみる「実質的な運用利回り」と「財政再計算の前提」の乖離幅
●直近・平成22年度(2011年3月末)
①名目予定利回り-0.26%-名目賃金上昇率0.68%=実質的な運用利回り-0.93%
②財政再計算の前提-1.58%
乖離幅=①-②=0.65%
●過去10年平均
①名目予定利回り1.57%-名目賃金上昇率-0.58%=実質的な運用利回り2.16%
②財政再計算の前提0.6%
乖離幅=①-②=1.56%
●過去5年平均
①名目予定利回り-0.13%-名目賃金上昇率-0.75%=実質的な運用利回り0.63%
②財政再計算の前提0.1%
乖離幅=①-②=0.53%
★公的年金の運用サイドからすれば、年金財政の収支計画のうち「名目予定利回り-名目賃金上昇率=実質的な運用利回り」までが守備範囲というのが基本であるようだ。したがって、過去10年間の平均で「実質的な運用利回り」プラス1.56%で「年金財政にプラスの影響」となるようだ。
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