デイリーニュース

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2011年10月 アーカイブ

2011年10月03日

夫の厚生年金は2等分でいいのだという厚労省案?(2)

年下女房、若やぐ心で少ない年金を耐え忍ぶことになるのか。

★厚生年金2等分で年下女房と暮らす夫にどんなことが起こるのか?
男性40代、50代半ばで20歳とか25歳の女性をめとるケースは最近では珍しくない。我が友人は59歳で25歳の女性と再婚。友人たちにさんざんに妬まれている。敢えてお節介をやくと、この夫婦の老後を心配してしまう。女性にとっては若くして、夫の年金で暮らせる「安心」を手に入れることができるメリットがあるのかも知れないが、超高齢男性を若い女房がいつまで面倒をみてくれるのか。金の切れ目は縁の切れ目。年金も預金も少なくなった年金爺さんが捨てられることも現実にある。2011年の秋、突如と浮上した夫の厚生年金2等分案はどんなことになるのか、推測してみたい。

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2011年10月04日

夫の厚生年金は2等分でいいのだという厚労省案?(3)

遺族年金はどうなるのか。妻65歳から約13万9000円から11万4000円、実質的な年金縮小

★現行の遺族年金は複雑である。
夫の厚生年金が2等分になった場合の遺族年金を推論してみたい。
夫の厚生年金は20年度の新規裁定の平均年金額、月額9万9000円で試算した場合である。
夫が先だち、残された妻の側からみてみる。

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2011年10月06日

夫の厚生年金は2等分でいいのだという厚労省案?(4)

離婚時の年金分割、「夫婦共同負担」の法的根拠を持ち出す厚労省

★夫の厚生年金2分割案は法律にあるのだ、というのが厚生省の論拠のようだ。
10月29日の社会保障審議会年金部会で公表された「第3号被保険者制度の見直しについて」の資料は下記からみることができる。
ここで注目しておきたいのは、「夫の厚生年金の2分割案」の法的根拠に2004年改正で導入された「年金離婚分割」に係る「厚年法第78条の13・被扶養配偶者に対する年金たる保険給付の基本的認識」を持ち出している点である。厚労省の言い分を整理しておきたい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001q0wz-att/2r9852000001q11t.pdf

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2011年10月11日

確定給付企業年金、積立不足補てんの先送り、1年延長

「9兆円余りに達する企業年金の積み立て不足」「前期の集計対象企業の純利益(約11兆1500億円)の8割に相当」日経新聞10月10日号

★確定給付企業年金の積立不足は不気味な様相を示している。
08年のリーマンショックを挟んで、07年度マイナス約10%台、08年度マイナス約17%台、09年度はようやくにしてプラスに転じた運用実績だった日本の企業年金。10年度はまたしてもマイナス運用。厚労省は市場の波乱を「異常」と判断し、企業年金の財政検証で義務付けられた財政回復計画の執行を2011年度まで先送りできる「特例措置」を設けてきた。10月10日の日経新聞は、「これを1年間延長し、2012年度まで継続」と報じている。企業年金の積立不足の増大はどこで止まるか?ソブリン債危機が深まる2011年秋である。

2011年10月12日

いきなり年金支給開始年齢引上げ案が飛び出した

今57歳男子、51歳女子から、厚生年金61歳を62歳にしてしまう。

★最終的には、68歳から70歳に年金支給開始年齢引上げとする案である。
10月11日の社会保障審議会年金部会で提示された厚労省案である。
年金支給開始年齢引上げ、60歳以降の就労にともなう在職老齢年金支給停止廃止、この2つはワンセットで論議されるようだ。それぞれの厚労省の言い分と詳細は、下記のURLから提案資料をみることができる。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001r5uy.html

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2011年10月13日

国内債券と生保一般勘定になだれ込む企業年金

日本株16.8%、国内債券・生保一般勘定45%、外国株式15.3%


★マイナス5%、確定給付企業年金の11年7月~9月期(格付投資情報センター(R&I))の運用実勢である。前年同期はプラス2%だったわけだから、年金運用の世界も激しい乱高下はなかなかおさまらない。日経新聞夕刊10月13日号は、格付投資情報センター(R&I)のクライアント130社の資産構成割合、11年8月末の変化を報じている。
日本株の構成比は、1999年12月末の36.6%から16.8%まで減少。外国株式15.3%、前月より1ポイント低下。かわって、国内債券と生保一般勘定など低リスク、低リターンの安全資産は49%まで占めるに至っている。国内債券と生保一般勘定は2004年時点の厚生年金基金で39%だったわけだから、08年リーマン・ショックを挟んで、企業年金資産構成の半分となりつつある。1997年以前の運用規制には、「5・3・3・2規制(国債など50%以上・株式30%以下・外貨建資産30%以下・不動産など20%)」があった。2011年秋、企業年金の運用、時代はめぐり、昔にもどったようでもある。

2011年10月14日

年金支給開始年齢、68歳~70歳案の衝撃

戸惑う現役若年者の年金不信は増大していく

★なぜ支給開始年齢引上げなのか?その理由がよくわからないという意見は若い人に多い。もっともその影響を受けるであろう40代、30代のサラリーマン&ウーマンの意見が重要である。何人かに聞いてみた。

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2011年10月17日

支給開始年齢引上げ案は「もらいすぎの高齢者」に矛先むかう

現年金受給者の「過剰支給年金」10年で5兆円?

★いきなり支給開始年齢引上げ案は、厚労省に対する国民的怒り、澎湃と盛り上がってきた。現政権民主党と厚労省の「本音」は、その矛先を現在の年金受給者の「もらいすぎ年金」に向けさせたいわけだが、過去の年金改正同様、この国の政権はいつも年金改正の冷静な論議づくりを間違う。
「『自分が年金をもらいすぎていることを知らない高齢者が多い』。9月末の社会保障審議会で経団連代表委員はこう訴えた」と日経新聞朝刊10月15日号は、今回の年金改正の方向を示唆している。
「もらいすぎ」の基準は何をもって「もらいすぎか?」というと、本来水準より2.5%も「過剰支給」を指している。「現役世代が賃下げとなった年も、高齢者には前年と同額の年金を払い続けた」(同紙)「過剰支給」という新語まで生まれた。その額は10年で5兆円。恐らく、現年金受給者の年金から5兆円をどう取り返すかに、その争点は移っていくのであろう。年金改正論議、世代間戦争前夜である。

2011年10月18日

不明年金記録回復、第三者委員会廃止、社会保険審査会に統合か?

5095万件の不明記録、4年間で統合記録1600万件、未解明1948万件38%

★年金記録訂正の申し出をジャッジする第三者委員会を総務省に設置したのは2007年6月だった。この第三者委員会を2013年度以降に廃止し、厚労省所管の社会保険審査会に統合する案が浮上している。「幕引きはかる厚労省」と報じるのは毎日新聞10月17日号である。第三者委員会を総務省所管から5095万件あった不明年金記録、2011年9月末、基礎年金番号に統合1600万件(31.4%)、一定程度解明された記録1548万件(30.4%)、未解明分は、記録統合可能性が判明した記録533万件(10.5%)、解明作業進展中の記録445万件(8.7%)、解明作業中いずれ開示を検討記録970万件(19%)、(以上毎日新聞10月17日号)。すでに年金事務所の判断で回復措置ができるようになっている。いつまでも総務省の第三者委員会の審査機関が必要かどうかを論じるよりもスピーディーな記録回復、被保険者と年金受給者の記録理解度の向上を願いたい。

2011年10月19日

厚生年金、過剰支給と過剰負担の構造(その1)

年収500万円の夫、専業主婦、年金受給30年間、年率4%強の給付率である

★「もらいすぎ高齢者」「過剰支給」。
年金受給者にしたら暗闇で背後からなぎ倒された感じであろう。
まるでボッタクリ老人の如く言われ、この14日に支給された年金はまったく気味悪いものだったのではないだろうか。望んで「もらいすぎ」てきたわけでもなく、不正請求して「過剰支給」されてきたわけではない。時の政府と厚労省が空想的100年安心プランを勝手に決めて、勝手に支給してきただけである。そんな高齢者の怒りの声が聞こえてきそうである。
そもそもこの国の年金制度は、世代間扶養と所得再配分の「制度理念」のもとで、不均衡負担、過剰給付、過小給付、過剰負担を制度構造の根幹にしてきた。
厚生年金は、過剰給付、過剰負担、ともに共存している制度なのではないか?その辺りを具体的にみていきたい。

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2011年10月20日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その2)

年収500万円の夫、専業主婦、実際の厚生年金は年109万6200円だが、実質保険料に相当する厚生年金額は幾らぐらいか?

★厚生年金加入者は誰もが、負担している保険料に相当した年金額を受けていると思っている。自分自身の老齢厚生年金と老齢基礎年金、さらに被扶養配偶者の老齢基礎年金まで、負担した保険料でどう賄われているかにほとんど関心はない。
厚生年金保険料には国民年金の基礎年金分が含まれているとはいわれている。しかし何割が厚生年金で、また残りの何割が国民年金なのかの明示がないから知るすべはないようになっている。年収500万円の片働き夫婦の年金額は有利な年金である、と前回述べた。この有利な年金生み出しているのは、夫婦二人分の基礎年金拠出金である。ところが、厚生年金保険料からこの二人分の基礎年金拠出金を差し引くと、実質的な厚生年金保険料相当の老齢厚生年金はどうなってしまうのか?

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2011年10月21日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その3)

厚生年金保険料総額に均衡する片働き夫婦は、給付水準は年収550万円以上から

★片働き夫婦のうち、連れ合いの年収550万円を超えたあたりから、保険料総額に均衡する年金額水準になる。年収600万円以上から年収1000万円のミドルからアッパークラスのサラリーマン&ウーマンの年金保険料と年金給付の関係をみてみたい。
夫の被保険者期間も結婚期間も40年、夫20年、妻25年間(うち5年間遺族厚生年金)とした場合である。


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2011年10月24日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その4)

年収620万円からは、負担総額が年金給付を上回る逆転構造

★週刊現代11月15日号に厚生省年金局元数理課長、坪野耕司さんが登場している。「年金大崩壊、本当のところ」という仰々しいタイトル。「年金財政状態が逼迫している本当の原因は、年金積立金の運用損や保険料収入不足」と坪野さんは言う。

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2011年10月25日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その5)

生涯平均年収700万円以上の高所得者層の年金の「損・得」勘定

★年収700万円の保険料総額は40年間で同じ年収・保険料率18.3%で約5124万円。同じ保険料を年率1.5%、40年間の年金原資は約7056万円。現行制度では夫婦で年311万円、年金原資約7056万円の「期待収益」年金は335万円。25年間で8375万円。現行の給付総額は約7193万円。その差、1182万円が「もらえない分」であるともいえるし、制度的に抑制された分ともいえよう。ある意味では、その分は「所得の再配分」と「世代間の助け合い」という言い方が厚生年金の「理念」でもある。しかし高所得者層には、どこか「割が合わない」損得感情は消えない。


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2011年10月26日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その6)

シングル勤労者 対 夫婦(妻専業主婦)、年金はやっぱり独身は損?

★シングルの勤労者、厚生年金加入者がこの国の年金制度の一番の貢献者である。
年収300万円のシングル男子と夫婦(妻専業主婦)を比較すれば歴然である。
払込む保険料総額はともに同じ40年間で約2196万円であるが、
65歳から25年間のシングルの年金受取総額は約3612万円。対保険料1.6倍。
対する夫婦(妻専業主婦)、夫20年間、妻25年間、約5110万円。対保険料は2.3倍。

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2011年10月31日

厚生年金、過剰支給、過剰負担の構造(その7)

共働き夫婦 対 片働き夫婦 妻専業主婦3号の世帯は強かった

★『年金「もらい過ぎ」15兆円』と日経新聞10月31日号の記事である。本来支給額と現在支給している「特例支給額」の差2.5%を埋めるためにも賃金も物価も下落したら年金減額できる「制度改革が焦眉の急だ」と報じている。この程度の制度改革もなかなかできないのが、この国の政治家の「年金センス」だから、先生達は年金制度の根本的な「矛盾」にも余り関心はない。本稿では、この国の年金制度の所得階層と世帯形態でどのような「過剰」が偏在しているかを見てきた。

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